はじめに
アニメ「NHKにようこそ!」は滝本竜彦の小説を原作とし2006年に公開されました。今年で20周年になるということですね。 引きこもりの主人公佐藤くんのもとに謎の美少女岬ちゃんが助けに訪れる、というところから始まるこの物語。コミカルな描写もありながら、それぞれが抱える「生きづらさ」に向き合う登場人物たちを丁寧に描いており、今でも好きな、大切な作品の一つです。
最終回にかけては、岬ちゃんが佐藤くんに拒絶されたと思い、岬ちゃんが自殺を決意。実の母が亡くなった「岬」へと向かいます。佐藤くんは岬ちゃんを救うため、「岬」へ追いかける、というストーリーでした。この「岬」には聖地(元となった現実の地)は存在するのでしょうか。
10年前の記憶
この「岬」が石川県の「尼御前岬」ではないか、と考察するブログを見かけたのはもう10年も前のことだったと思います。今探しても見当たらないです。
なぜ「尼御前岬」なのか、の根拠として「加賀温泉駅」が最寄りの岬である、というのがありました。岬ちゃんは遺書とともにヒントととして時刻表を残していました。その時刻表でマークされていたのが「加賀温泉駅」です。
行ってみた
10月某日、富山県に拠点を置くアニメ制作会社「P.A.Works」の25周年イベントに参加した私は、「true tears」の聖地巡礼を堪能した翌日、足を伸ばして石川県尼御前岬まで行きました。このときは車で行ったので、高速道路から近い尼御前岬はアクセス良好です。(サービスエリアからも徒歩で行くことができます)
聖地・尼御前岬は、今行ったらこんな場所でした、という動画を投稿しようと思っていたのです。行ってみた際には「おぉここが…」と感動していたのですが、しかし帰ってきて動画を編集してみると、…なんか違う感じがするような、となってしまいました。
たしかに岬なので雰囲気はありますが、作中に登場した看板が無かったり、東屋が違っていたり。作中ではタクシーから降りた佐藤くんはそれなりに歩いているふうですが、尼御前岬は駐車場からそこまで歩かずたどり着くことができます。もしかして、ここでは無い場所なのではないかと思ってしまったのです。
もう1つの岬
実は地図を見ると、加賀温泉駅を最寄りとする「岬」は尼御前岬以外にももう一つあります。それは「加佐ノ岬」。 前出のブログで検討していたか、していなかったか、あるいは検討したほかの方の記事があったのか。今となっては不明です。たしかにもう20年も経っているのだから、そうした検討があってもおかしくはありません。 ただ、現在調べたところ、「NHKにようこそ」と「加佐ノ岬」とを結びつけた投稿関係は見当たらないように思いました。
再訪する石川県
そして2026年1月某日、私は再度石川県に向かうことにしました。
こちらが駐車場の案内看板付近。作中では「石濱岬の森」という看板がありましたが、「加佐ノ岬の森」という看板がありました。
加佐ノ岬の森
さらに、作中の東屋と構図が一致しています。
四阿
さらに、岬の先端の看板もありました。
岬の先端///
間違いありません、ここです!
では岬は…と思いましたが、なんと2023年に崖崩れがあり、現在もまだ近くまで行くことはできませんでした。
岬の先端の先
いちおう、がけ崩れ前の写真を見ると、作中に登場したよりは小さそうですが鳥居の存在も見て取れます。
岬にある鳥居?
ただ、作中には灯台なんてありませんし、作中の歩道はちゃんと整備されていますが、加佐ノ岬は整備された柵は見当たらないようでした。うーん、岬自体はズバリというわけではなさそうです。
ちなみにここから遊歩道で浜山岬に行くこともできましたが、こちらもベンチはあるものの整備されている感じではないです。そもそも引きこもりの佐藤くんが歩けると思えないので、こちらは候補から外してもよいと思うのですが。
今回の旅でわかったのは、佐藤くんがタクシーで向かったのは加佐ノ岬駐車場がモデル である、ということ。ただし岬についてはズバリなものは見つからず、「加佐ノ岬」や「尼御前岬」の要素も踏まえ、ストーリー展開で設計された舞台なのかなと思いました。
結局歯切れが悪くてすみません。
聖地がどこか考察されてきた先人たちに敬意を込めて。
アクセス
自分は加賀温泉駅から1時間半くらいかけて徒歩で行ってしまいましたが、加賀周遊バスのキャン・バスが近くまで行っていますし、作中同様タクシーを活用するのが良いと思いました。 また、個人的に近隣の橋立町の古い町並みと、北前船の里資料館が非常に面白かったです。もし加佐ノ岬へ行くなら、ここらへんも散歩してみると面白いと思います。
ちなみにいないとは思いますが徒歩で行く場合には、大聖寺駅から歩いたほうが民家の多い道を通れるのでオススメです。
その後
翌日は金沢観光をして帰りました。たのしかったです。
というか、資料館や博物館系の建物、復元した御城や兼六園などとても多様な施設がたくさんあり、そのどれもが内容が充実しており、歴史と文化をとても大事にしている町なんだなととても好きな町となりました。
動画も作りました。
VIDEO www.youtube.com